CATのゆったりライフ

日々生活の中で興味のある事を書いてます。

本当にわかる為替相場を読んで6

こんにちわ!CATです!

最近物価が上がってませんか?ここかしこで値上げが起こってます。

家賃の値上げがない事が唯一の救いですねw

 

 

  • それぞれの通貨

 各国にはそれぞれ通貨があるのでツラツラ書いていこうと思います。

USD

 言わずと知れた世界の基軸通貨ですね。基軸通貨は一般的に

  1. 国際取引における決済通貨として使用され
  2. 他の通貨の価値判断基準にされ
  3. 他の国の外貨準備

として使われます。大体の通貨はドル建てで判断されるし貿易取引もドル建て外貨準備に至っては世界の準備高の6割を占めており、ドルは基軸通貨と考えられてます。第一次世界大戦前はイギリスのポンドが基軸通貨として取り扱われていました。

 

f:id:Blueforesttan:20210414190231p:plain

3-Month London Interbank Offered Rate (LIBOR), based on U.S. Dollar (USD3MTD156N) | FRED | St. Louis Fed

 こちらはドルのLIBORの推移です。LIBORとはロンドン市場における銀行間の取引金利で信用不安に陥ると銀行間市場の金利が上昇すると言う現象が起きます。安全資産であるドルを手元に置いておきたいという現象が起きるからです。このようにドルは基軸通貨であり安全通貨としての地位を保持し続けています。

EUR

 単一通貨ユーロの発足は半世紀に及ぶ欧州統合の歴史の延長線上にありました。ユーロ圏に参加する条件として経済・財政の収斂も規定されています。ECBが存在するためヨーロッパの各国はそれぞれの中央銀行を持っていません。普通の国が金融政策と財政政策を使って国を運営するのですが、中央銀行がないためユーロ圏内の経済格差が大きいとECBの金融政策が効果的に発揮できないからです。

 ユーロを使った通貨統合は通貨交換コスト・変動リスクがなく企業の資金調達が容易になりユーロ域内の価格透明性が高まるメリットがあります。デメリットが顕著に現れたのはギリシャ問題ですね。ギリシャ問題については以前書いたので下記のブログを参照ください。ポンドについては以前も書いたので割愛します。

 

www.catslowlife.com

  ギリシャ危機を経てユーロの通貨の信認は失墜しましたが、ユーロ圏内の経済規模・人口・外貨準備金としてのプレゼンスの増加でユーロとドルはコインの表と裏のような存在となっています。

CNY・CNH

 2011年中国の名目GDPが日本を抜いて世界第2位に浮上しました。また2015年IMFが特別引き出し権(SDR)と呼ばれるIMFの準備通貨に人民元を採用することを正式決定しました。SDRとはIMF加盟国がIMFがいざという時のために保管している準備資産(外貨)を融通できる権利です。SDRは加盟国の出資割合に比例して国ごとに割り当てられ、引き出す事ができます。準備資産はドル・ユーロ・人民元・円・ポンドなどの通貨バスケットです。

 人民元を考える上で金融のトリレンマが重要になります。簡単に言うと

  1. 自由な資本移動
  2. 通貨の固定相場
  3. 独立した金融政策

 この三つは同時に成立しないと言うものです。中国としては固定相場で独立した金融政策を取りたいため自由な資本移動を規制してます。(他にも要因はあると思いますが)現在、中国は固定相場でも変動相場でもなく、管理変動相場です。

 中国人民銀行が毎朝発表する中央値から上下2%に変動が固定されている相場で、以前はドルペッグしてましたがバスケット制を導入しました。

 AUD

 AUDは資源通貨の代表格と言っていいでしょう。金利が高くオージーと呼ばれています。オーストラリアは石炭・鉄鉱石・金など天然資源に恵まれており、金や原油の商品相場が上昇するとAUDも上昇する傾向があります。中央銀行であるRBAは雇用統計・インフレ率が政策判断の材料でで、AUDは市場全体のリスクオン・オフにより左右されます。 

本当にわかる為替相場を読んで5

こんにちわ!CATです!

バイナンスコイン凄いですねw次はFTTが伸びると思ってロングしてますw

 

 

  • 政府・日銀による為替介入

 前回の続きで政府・日銀の為替介入から始めます。事務的な説明ですが、為替介入する場合は介入権限をもつ財務省が介入の判断をして日銀が実行します。

www.mof.go.jp

 毎月の介入状況は月末に上記のサイトで公開されます。ここ2、3ヶ月は介入してませんでしたね。為替介入には

  1. 単独介入
  2. 委託介入
  3. 協調介入

がありおおっぴらに公表せずに覆面介入したり口先だけで介入することもあります。

 

 FRB議長はグリーンスパンバーナンキ→イエレンに代わりました。FRB議長は毎年2月・7月に米議会の上下両院で経済見通しと金融政策について証言します。議会証言以外にもジャクソンホールでの発言には注目です。バーナンキFRB議長が量的緩和第2弾を示唆する発言をした事によりドル安円高に進行した事もあります。

 ECB総裁に就任していたドラキ氏は市場真理をコントロールするのに長けていたと言われています。債務問題で揺れるヨーロッパで国債を買い取る新たな対策を打ち出しましたが、国債買い入れをせずに金融市場に安定をもたらしました。

 アベノミクスに貢献した日銀黒田総裁は黒田バズーカと言われるように積極的な緩和策を打ち出しサプライズを与えてきました。2%インフレを目標にして様々な策を打ち出し1ドル125円までドル高円安に動かした事も記憶に新しいと思います。こうして書いてみると各国の中央銀行総裁の発言で結構世の中動いてますね。。。

 今日は区切りがいいのでここまでにします。それでは!

本当にわかる為替相場を読んで4

こんにちわ!CATです!

コインベースの上場が話題になってますね。これをキッカケに仮想通貨が広まる事を期待しています。

 

 

3つのポイント

 結論から言うとドル円相場の方向を決める下記の3つのポイントがあります。

1)ドル円相場のトレンドは圧倒的に米国の為替政策に左右される

2)米国政府・FRBがどのような通貨政策の予測が重要

3)協調介入はトレンド転換させる可能性が高い

 ちなみに米国は通貨政策を明確に出しづらいです。ドル高は製造業にマイナスですが、ドル安も外国人投資家が米国債を売却するリスクが生じるので声高に主張するメリットも低いです。そのため慎重に予測する事が重要になります。

歴史を振り返る

 1985年9月22日、NYのプラザホテルでG5がプラザ合意をしました。日米の貿易摩擦を収拾するためドル売り円買いの協調介入を行う事を決めた合意です。1ドル240円だったドル円が10月には150円台のドル安円高になりました。その後も1990年初めに「日本の黒字が世界の成長を阻害する」と当時の財務長官は発言し、クリントン大統領は「為替相場の水準も日本の市場開放を示す客観的な基準になる」と発言し1994年6月には1ドル100円を割り込みました。

f:id:Blueforesttan:20210413183718p:plain

 1995年4月19日に1ドル79円75銭を付けると、各国のドル買い協調介入が行われ反転上昇しました。その後はアメリカは強いドルが国益に叶うと発言を繰り返しドル高円安に進みます。こうしたドル高円安トレンドはLTCM破綻やITバブル崩壊によって終焉を迎え、サブプライムローン問題でドル安円高に向かいます。

 この長期的なドル安円高トレンドを変更させたのがアベノミクスです。安倍内閣インフレターゲットを決め、日銀は政府との共同声明を公表しインフレ率2%を目標にしマネタリーベース2倍にするなど大胆な金融緩和に踏み切りました。2015年6月頃1ドル125円台を付けると米国がドル高懸念を示すようになり、黒田総裁も「これ以上、円安には進まない」と発言しドル高円安トレンドは終了を迎えました。

 このようにドル円は米国の金融政策や発言によってトレンドが変わったり進む傾向にあります。

 

  • 要人発言

 米国の為替政策を探るためには要人発言を注視する必要があります。例えば米大統領の3大教書(一般教書・予算教書・経済報告)が注目度の高いイベントです。大統領には法案提出権がないため教書という形で議会に政策提言をします。ちなみにバイデンは未だに一般教書を提出してません(笑)

jp.reuters.com

 一般教書は為替を動かします。オバマ大統領の「輸出倍増計画」はドル安円高トレンドにし、ブッシュ政権のHomeland Investment Actは米国内への資金還流に繋がりドル高になりました。

 次回は日本の要人発言から書いていきたいと思います。それでは!

 

当ブログではGoogle Analyticsを利用して、アクセス解析を行うためにcookieを使用しております。Google Analyticsで集計したデータは、当ブログのアクセス解析や改良、改善の為に使用させていただくものとします。なお、cookieは個人を特定する情報を含まずに集計しております。


Googleによるデータの使用に関しては「ポリシーと規約」をご覧下さい。

ポリシーと規約